体にやさしい野菜
01.たむら農園の歩み

↑黒米の収穫前の様子です
トップページでも記述しましたが、たむら農園は我が子のアトピー性皮膚炎をきっかけに始まりました。
1997年に結婚、1998年には長男誕生とそれまでは順風満帆でした。
しかし、長男が生まれて間もなくアトピー性皮膚炎であることが発覚し、治してあげるにはどうしたらいいのか、症状を少しでも緩和させるにはどうしたらいいのかとても悩みました。
ステロイドを使えば肌は表面的に良くなるものの、薬の害が心配でステロイドを減らせばまた症状が出るという状態でした。
症状を緩和させるには、食生活や生活環境などを良くするしかないという思いから、悩んだ末に1999年に9年間勤めていた会社を退職。
妻と1歳半の長男を連れて、農業家を育成する那須郡烏山町の「帰農志塾」に入り、1年半の農業研修を受け、有機栽培について学びました。
そして2001年に土地、家、お金を借りて裸一貫農業を始め、若さと情熱で家族のためにがんばってきました。
当初、ステロイド漬けになっていた長男ですが、食べ物を変え、生活を変えて7年になり、本人の成長とともに症状も減ってきたように思います。
農業を始めたといっても、やはり簡単にうまくいくものではありませんでしたが、勉強と失敗を重ねていろいろなことを学びました。
現在では有機栽培を超える栽培方法として注目されている「自然栽培」に挑戦しています。(自然栽培については後述します)
02.昨今の栽培方法
現在、一般的に野菜の栽培方法は大きく分けて二つに分かれていると言えます。
| |
通常栽培(慣行栽培)
(無農薬・低農薬・減農薬も含む) |
有機栽培 |
| 農薬 |
多くの種類の化学農薬を使用可能 |
有機農薬を主として使用(一部の化学農薬も使用可能) |
| 肥料 |
多くの種類の化学肥料を使用可能 |
有機肥料を主として使用(一部の化学肥料も使用可能) |
| メリット |
・価格が安い
・大量に見た目の良いものが出来る(生産者) |
・化学農薬や化学肥料による健康被害が少ない |
| デメリット |
・多くの化学農薬や化学肥料による健康被害 |
価格が高い
慣行栽培に比べれば化学農薬や化学肥料による健康被害は少ないが、全く使わない訳でない |
| 備考 |
・通常の栽培方法
通常>減農薬>無農薬の順で化学農薬の規定量が違う? |
厳しい基準で検査が行われる |
※それぞれ、JAS規格による基準を元に表示されている野菜です
よく、一般のスーパーなどで低農薬,減農薬,無農薬栽培とありますがこれには注意が必要です。
低農薬という表示基準なんて存在しませんし、減農薬や無農薬は基準があっても曖昧なものです。
その点、有機栽培はかなり厳しい基準をクリアしないと表記できません。
夏の草むしり時に蚊が多いからといって蚊取り線香を使いながら畑で作業してしまえば有機野菜といえなくなってしまうなど厳格です。
有機栽培は化学肥料,化学農薬を使わないため、体に害になる物は入ってこないだろうということでたむら農園でも2004年まで有機栽培をやってきました。
03.強制栽培?

↑昨年収穫した小麦です
テレビの特集で世の中では昔に比べて野菜の味が落ちているという話を聞きました。
これはもしかすると栽培に化学肥料や化学農薬を使い野菜を強制的に育てているからではないでしょうか。
人間でも赤ちゃんが少しずつ大きく育っていくのは当たり前ですよね?
それを、ご飯をいっぱい食べさせて夜も日に当てていれば大きくなるとしても、皆さんはそんな育て方をしますか?
もし周りのお子さんよりも発育がいいとしても不自然ですよね?
このようなことが野菜の栽培では行われているのです。
現在の売られている多くの野菜は多くの肥料や農薬を与えられ、見た目が美しく・早く大量に育てられています。
見た目は良くても農薬の多く残留している食べ物と考えると怖いですよね。
そして農薬を使ってないにしても多くの肥料与えられているものは不自然なスピードで育っていきます。
商売として考えると、大量生産をして売上をあげることは大事なことなのかもしれませんが、
アトピー性皮膚炎の子供を持つ親という立場から考えたらそんな物ならいらないです。
04.自然栽培とは

↑近所の方と一緒に収穫しました
有機栽培は皆さんもご存じの通り、農薬や化学肥料を使わないず安全な食べ物と思われている方が多いと思います。
ですが、トップページでもちょっと記述したとおり、有機栽培は全く農薬を使わない栽培方法ではないのです。
一応、行政などが研究を行い安全であると認定された農薬で使用量の基準もあるのですが、使わないに超したことはありません。
そして、一部では有機栽培の野菜でも食べられない人がいます。
こういう人たちでも食べられるかもしれないと言われているのが、有機農薬や有機肥料も一切使わない自然栽培による野菜です。
肥料をやらずに本当に野菜が出来るのかそれも疑問でしたが、自然栽培の畑を見学、勉強をしてきました。
もちろん、有機栽培の野菜も農薬や化学肥料を使っていないため、安全な野菜といえると思いますが、体にやさしく安心できる野菜を作り、必要としてる人に提供したいという思いから、只今有機栽培から自然栽培へ転換中です。
本物の野菜なら腐らない。健康な野菜なら腐らずに枯れていくことを見て、本当の意味の“体にやさしい野菜”を実感しています。
自然の力を十分に宿した野菜こそ、体にやさしく安心できる野菜と言えるのではないでしょうか。
農薬、肥料(化学,有機)を一切使わずに「太陽と土と野菜の力」のみで育てる栽培方法。
肥料を与えられた野菜(有機栽培など)は、野菜本来の力を発揮することなく肥料に頼る部分が大きくなってしまいます。
ですが、肥料を与えられなかった野菜(自然栽培)は野菜の持っている力を存分に発揮して強く育ちます。
野菜は腐るものと思われがちですが、自然界を見て見るとどうでしょう?
山へ行くと、落ち葉などは腐ったりはしていませんよね?
通常、植物は腐敗せずに枯れて、土に分解されていきます。
ですが、買ってきた野菜などは枯れることなく腐ってしまいます。
どこか、おかしいと思いませんか?
これは野菜本来の力が引き出されていないことが原因ではないかと思われています。そうして生まれたのが自然栽培です。
自然栽培で作られた野菜は時間がたてば枯れますが、腐ることはありません。
自然栽培を行うには、まず土です。
今まで肥料を使っていた土はたくさんの養分を含んでいるため、肥料を与えずに数年間かけて自然栽培に適した土にしていきます。
そして、次は?種です。今まで肥料をたくさん与えられきてた土地から取れた種は、野菜本来の力を発揮できない遺伝子が組み込まれてしまっているため、原種に近いものを使い土と同じで数年間かけて強い品種に育てていきます。
05.食育〜体にやさしい野菜

↑赤米を混ぜて炊きました
現在、たむら農園では古代米(赤米、黒米)を作っています。
毎年、種とりをしてここの土地にあった種が出来てきました。
昨年も田植えから除草、稲刈りまで地元の子供たちに手伝ってもらい、にぎやかで楽しい収穫になりました。
子供たちのいきいきした顔を見るたび、あー農業をやっていて良かったと思います。
ほんの一時の作業ではありますが、子供たちの心に思い出として残ってくれたら幸いです。
もし、息子がアトピーでなかったら、私たちは農業をすることはなかったと思います。
そして、これほど食や環境に対して感心もなかったと思います。
息子のおかげで大事なことをたくさん知り、たくさんの人にも出会うことが出来ました。
身をもって大事なことをおしえてくれた息子に感謝してます。
食べ物は命です。その命をいただくということを伝えていけたら本当の「食育」になるのではないでしょうか。